カテゴリー「Photograph」の記事
同人による写真の投稿
Photograph 「Rainy season」
現在26号に向けて映画評論の原稿を書いている。今回は安部公房作『砂の女』である。
作者は原作と同時に脚本も書いている。さて、取りかかろうとしたら、なぜだか急にエッセーの構想が浮かび、書きだしてしまった。われながら自分の右脳はどういう働きをしているのか、はなはだ疑問に思う。『砂の女』は寓話性の強い作品であるが、小説の構成が論理的になっているので、最後まで読者を引っ張れると感じた。作者は『他人の顔』や『燃えつきた地図』でも同じ手法を用いている。『砂の女』は前衛的だと決めつける評論家が多いが、はたして私にはそうは思えない。作者の粘着性の強い近視眼的な世界観に息が詰まる思いがするし、さらに、狭い空間に閉じこもる男女のやり取りに少なからず閉所恐怖症を感じたが、映画ではカメラのロングショット(遠景)がスパッと効いていて救われる思いがした。
映像はときにより文学を超える力があると思った。
(石渡)
Photograph 「春景」
斜面の日陰を背景に紅白の梅が北風に小さく揺れていた。大池公園の梅林。
紅白の梅の花色に冬の終わりを感じるとともに、もうすぐそれが春色に変わると思うと、少し寂しくもあった。
イメージっぽい仕上がりにしてみました。
(画面をクリックすると拡大できます )
寿福寺山門の前景に顔をのぞかせていた紅梅を捉えてみた。
中原中也はこの寺の境内で晩年を迎えた。寂しがり屋の中也は仲間がいる鎌倉に夫婦で居を移したばかりであった。長く神経衰弱に悩まされ続けていたが、鎌倉駅前で倒れ、現在の清川医院に担ぎ込まれ、急死する。死因は「急性脳膜炎」であるが、盟友小林秀雄は「狂死」だと言っている。
あまりにもあっけない天才詩人の幕切れであった。享年三十。
少し、情緒に流れすぎた写真かもしれない・・・と思います。
(画面をクリックすると拡大できます )
(石渡)













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