25号の合評会を開催しました!
2025年4月29日(土)に恒例の合評会を開催しました。今回は、最新号である「澪」第25号について、同人各自がそれぞれの読後感や意見を発表し合いました。この合評会に先立って、同人同士でメール文書を用いた意見交換をしました。つまり、メール&面談という「2段階」で感想が聞けるという、わりと贅沢な(?)イベントとして「澪」では定着しています。といっても、全員が強制参加する必要性もなく、参加は各々の任意となっています。
そんななか、忘れてはいけないのは、なんといっても同人が自分の作品の一番の読者だということです。
合評会で真剣に意見交換をするために、同人たちは、だれよりも真剣に各作品を読んできます。必然、白熱する場になります。これは商業的な意味合いの討論ではありません。つまり「面白いか・面白くないか」ではなく「どういう意図でこの作品を書いたのか・作者のどういう想いが作品に込められているのか」という、わりかし、同人の内面を深掘りするような質問が飛び交いますし、また、そんな応酬を期待している部分もあります。皆で一冊の「本を作る」という共通の目標があるからこそ作者個人の「気持ち」の部分をはっきりとさせたくなるのかもしれません。同人は作品を通じて、心のつながりを求めているのです。なので、作品の評価に対して、満足だったという意見もれば、不満だったという意見も、当然のように出現します。全会一致にはならない。それゆえに、商業誌ではないからこその、一途な「不完全さ」が次の創作のモチベーションとなり、次いで、たゆまない進歩を期待してしまうのでしょう。
そう考えると、文芸同人誌がもたらす「幅」は、無限に広がっている、のかもしれません。
(衛藤)
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